にっこらむ
2006-08-25T22:55:28+09:00
sho_mizutani
日記の体験談を通じて、自分の思い、考えを主張していきたい。そんな意味をこめて、日記とコラムを融合させました
Excite Blog
ヒント
http://ichies.exblog.jp/3167277/
2006-08-25T22:54:00+09:00
2006-08-25T22:55:28+09:00
2006-08-25T22:54:18+09:00
sho_mizutani
しょうの小説
そんな太陽の光に照らされている加藤あい似の美女は塾の敷地内にあるベンチのうえに腰掛け、静かに本を読んでいた。
美人はなにをしていても絵になる。早速僕達はあの子に聞き込みを行うことにした。
葵「あの~、突然ですが、少々お時間いただいてもよろしいでしょうか?」
女「え?ええ・・・」
翔「突然ですが、あなたの純愛をいただいてもよろしいでしょうか?」
女「え!?ええ・・・」
いいの!?
葵「ちょ、翔くん、だまってて!」
翔くん?ああ、社長なんて呼んだら変に怪しまれるから、翔くんって友達感覚で呼ぶのか。
葵「いきなりごめんなさい。この人、ちょっとボケキャラ気取ってるもんで」
今までで一番厳しい言われ方だ。グサッとくる・・・
女「あの、どちら様で・・・?」
タカ「あなたの純愛をいただくものです!!」
・
・
・
・
・
翔「はい、しらけた~」
葵「空気読め」
女「同じことを2回言うのはイタイです」
みんなから一斉に非難を食らったタカは肩を落としてベンチの端っこにストン、と座った。それにしてもこの女の子、なじむのが早いな。
葵「ごめんなさい、空気読めない人で。あの、私たち、ここの塾生なんですけど、変な噂を耳にしたんですよ。」
女「変な噂?」
翔「そう、ここの塾の講師と生徒が付き合ってる、っていう噂を聞いたんだ。聞いたこと無い?」
女「あ、知ってます!私も友達から聞きました。」
葵「本当に?そんなに広まってるの?」
女「ええ、けっこうみんな知ってると思いますよ。」
タカ「君の名前はなんていうの?」
女「え・・・」
なんで話が盛り上がってきたところでいきなりそんな質問するかな~。
翔「タカ、おまえ空気を・・」
女「アイって言います。」
翔「アイ!?加藤あいに似てて、名前もアイ??」
女「似てないですよ~。あんなにキレイじゃないですって。」
翔「似てるって!え、今何歳なの?」
女「17歳です。高校3年生」
タカ「タイプは?」
翔「そっか~、受験生か。大変だね。だから塾に?」
女「そうなんですよ。学校より塾に重点置いてますね。」
タカ「メルアド教えてくれる?」
翔「学校よりも仲良い友達とかできちゃったりしちゃうかもね~」
女「そうですね。でも学校のほうが落ち着きます。」
葵「ちょっと、一見タカだけシカトしてるように見せかけて私も放置プレイしないでよね!」
翔「あ~ごめんごめん。それで、どの講師が生徒と付き合ってるかわかる?」
女「いや、そこまではちょっと・・・でも、付き合ってる生徒ならわかりますよ。」
翔&タカ&葵「マジで!?」
あと一歩。あとちょっとで生徒の正体がわかっていたのに、チャイムが鳴ってしまった。
アイ「あ、私次授業があるので」
まずい。このままでは重要なヒントを持っているこの子を逃してしまう。どうしよう・・・・そう思っていたら、葵が僕にそっとささやいた。
葵「ちょっと社長、メルアド聞いておいてくださいよ。」
翔「え、いいの?」
葵「お願いします。」
葵ちゃんのまえで聞いたらまた嫌なことを言われそうだったので葵ちゃんが見てないところで聞くつもりだったけど、彼女自身から許可を得たので、これで堂々と聞ける。
翔「あの、アイ・・・ちゃん。良かったら、メールアドレス教えてくれない?」
アイ「あ、いいですよ。」
あっさりOKをもらい、メールアドレスを教えてもらい、教室へと向かう彼女を見送った。
タカ「ずるーい社長だけ!僕もさっき何気に聞いたのに~!!ブーブー!!」
無視
葵「彼女が出てくるまで待ちます?それとも、また他の人に聞き込みをしますか?」
翔「アイスクリームを買おう。そして、彼女を待とう。あんまり聞き込みをすると不審に思われるからな。」
数分後、アイスクリームを与えられたタカはおとなしくなってくれた。
子供か!!]]>
夏休み
http://ichies.exblog.jp/3146349/
2006-08-23T13:16:33+09:00
2006-08-23T13:16:33+09:00
2006-08-23T13:16:33+09:00
sho_mizutani
しょうの日記&コラム
あれですね。もっともっとHP宣伝していかなくちゃいけないですよね。
トップページに「今日は○○を更新しました」とか。
ぶんたくんおねがいね笑
さて僕達の夏休みはもう残すところ約一週間弱となりました。
毎年思うのですが、「今年はこれを頑張るぞー!」とか、「今年こをはあれをするぞー!」とか思うくせに、結局夏休み入ると家でダラダラグダグダしちゃうんですよ。
SMAPのバンバンバカンスの歌詞と全く同じですよ。本当にもったいない日々を過ごしてしまいました。
本当は名古屋で小さなライブをやるつもりだったんです。
え?ぶんた聞いてない?ごめんな。そんな驚くなよ笑
今年の夏休み、なにか収穫があったと聞かれれば、やっぱりライブを見たことですね。
学校の友達が名古屋でライブをやったので地元の友達と見に行きました。その地元の友達もバンドを組んでいるそうで、すごい刺激になったと言っていました。僕ももちろん刺激を受けましたし、勉強になりました。
あと、その地元の友達の初めてのライブを見に行きました。自分達の初めてのライブを思い出し、なんかこう、胸のなかが熱くなってきて、萌え、燃えましたね。バンド祭は気合入れて望みます。絶対文化祭行こうな、ぶんた!!
あとなんといっても僕の中での今年の夏の最大のイベントは、中京テレビ主催の栄で行われたライブイベントでした!!
僕はmleody.と中ノ森BANDを見ました!!
melody.めちゃくちゃキレイ!!
そして中ノ森BAND。 はい。ファンになりましたい。
ボーカルの中ノ森文子さん。かわいすぎです。友達と、
「キレイ系よりも元気いっぱいのかわいい系のほうが良いな~」
と、語りましたw
中ノ森BANDのライブが終わったあと、バスのところに人だかりができていて、いわゆる「出待ち」ということをみなさんしていたので、僕達も例外なくでまちに参加させていただきました。
出てきたんですよ!文子ちゃんが!笑 人の多さにびっくりしたのか、少しおどけて驚いたような顔をしたんだけど・・・はい。惚れました。かわいすぎです、あの表情。
絶対売れて、有名になって、いつか共演してみせます!
誇大妄想激しいやつですいませんw妄想族総長なんで笑]]>
短いGW
http://ichies.exblog.jp/2084662/
2006-05-08T16:04:38+09:00
2006-05-08T16:04:38+09:00
2006-05-08T16:04:38+09:00
sho_mizutani
しょうの日記&コラム
実家にはギターを持って帰ってなかったので曲も作れなかったし、咳があったので歌もうたえませんでした。だからこれからはそのぶんを取り返すよう、がんばらなきゃ。
GWでの出来事を一つ。
新幹線を待つ駅のホームで。となりに母親一人と子供二人の親子連れがいたのですが、まだ小さい子供なのでおおはしゃぎ。銀色の手すりにもたれかかっていたら、駅員さんに、危ないから手すりには触らないようにと注意されていました。そこから母親もきつく注意するようになったのですが、いざ新幹線が来ると、「ママー!新幹線きたよ!」とはしゃぎました。今までの様子からすると、静かにしなさい、とかまた注意するのかなあと思って見てたら、「そうね。700系かどうか確認しなさい」といっていました。いやそこは別にええやん!wまあ僕もそこは静かに見守っていたのですが、子供は手すりから身を乗り出して確認して「700系だったよ!」と言いました。
え??新幹線の頭の部分をみて700系かどうかわかるもんなん??ナンバープレートとかついてんのかな?と、僕は不思議に思い、僕も身を乗り出して確認してみました。直後、駅員さんに、「君、危ないから。」と注意されてしまいました・・・
700系かどうかわからなかったです。いまだにどうやってあの子が頭の部分だけで700系かどうか区別できたのかがわかりません。だれか教えてくれ!!]]>
小説 第5話 絆
http://ichies.exblog.jp/2065912/
2006-05-07T02:06:00+09:00
2006-05-07T02:08:06+09:00
2006-05-07T02:06:47+09:00
sho_mizutani
しょうの小説
翔「ほ~。良い感じのところじゃないか。小さなキャンパスライフ♪って感じだね。」
タカ「これで塾生たちが制服きてたら最高なんですけどね~」
翔「制服も良いけどな、この暑い季節、薄着の方がいいだろ♪」
タカ「支社長、エロいっすね~(笑)。上からのぞくとブラジャーとか見えますもんね」
翔「おまえもなかなかエロいな~(笑)」
どこかで聞いたことのある会話だ。
葵「そんなことより、はやく中に入りましょう」
翔「そんなことより、こんなに蒸し暑いのに、君はなんで薄着じゃないんだ!?」
タカ「そうだそうだ!僕達のことももっと考えてくれ!」
葵「セクハラで訴えますよ?」
タカ「ごめん・・・」
翔「でもこの気温の中その格好はおかしいよ・・・」
葵ちゃんは茶色のジャージを着ていた。かわいいんだから、もっと服装に気を使えばいいのに。
そんな僕の発言に少し機嫌を損ねたのか、彼女は半ば僕を無視する形でさっそうと塾内へ潜入した。
翔「ちょ、ちょまてよ!」
葵「なによ?」
翔「勝手に一人で塾へ潜入したって、なんにもできないだろう?なんのために3人のチームを組んでいると思ってるんだ?なんのために俺達がいると思っているんだ?・・・もっと、俺達を信じてくれてもいいんじゃないのか?」
葵「支社長・・・・」
タカ「そうだよ葵ちゃん!僕達、まだ葵ちゃんから説明を受けてないから何をすればいいかわからないんだから!!」
・
・
・
この芝居じみた会話は、なんなんだろう???しかも一人ジャッカン空気を読んでいない人物がいるし。そしてもう早速僕に対してタメ口で反抗的な態度をとっている葵ちゃん。
葵「はやく聞き込み調査をしましょ」
そして僕達が最初に聞き込みを行うターゲットに選んだのは、加藤あいに似ている美女だった。
またか。また美女なのか。]]>
美人モデル!?
http://ichies.exblog.jp/2047117/
2006-05-05T18:28:36+09:00
2006-05-05T18:28:36+09:00
2006-05-05T18:28:36+09:00
sho_mizutani
しょうの日記&コラム
そんなわけで今日は街へブラブラしに出掛けたのですが、ある大きな本屋での出来事。
ものすごい重大な出来事があったのです。なんか良い本ないかな~とさがしているとき、とびっきりの美人が通り過ぎたのです。背が高い!僕が子供に見えました。オーラがすごい!単に服装が派手だっただけなのかもしれませんが。人目でヴィトンだとわかるバッグ。服もヴィトンの財布みたいな柄w しかし、本当にモデルじゃないのか!?と疑ってしまうくらいキレイだったんです。こんな上玉めったにお目にかかれないぜ!僕の中の誰かがそう叫んだのを、たしかに聞きました。そして、当然のごとく、彼女のあとをつけました笑
後をつけるといってもその人はなにかを探している様子で、ウロウロしてたので、しょっちゅう僕とすれ違いました。こんな何回もすれちがったら怪しまれるだろう、と思うくらいすれ違いました。彼女が振り返るたびに、「あ、この本小説になったんだ」と大きな独り言をつぶやいて本を手に取り、ごまかしていました。
このままでは男がすたる。なにか行動にうつさなきゃ。でもなんてはなしかけよう?いきなり、
「すいません。モデルさんですか?」
と聞くのもおかしいし・・・・そう思っていた矢先、彼女が店員さんになにかを聞いているではないか!しばらくして、僕も同じ店員さんにしゃべりかけることにした。
「あの、源氏物語ってどこにありますか・・・」
そもそもなんで店員さんなんかにしゃべりかけたのだろうか?しゃべりかけたところで僕と彼女がつながる、というわけでもないし。しかも何故に源氏物語??
僕は彼女を見失った。
同時に、自分に対する自身も少し失った。
ちゃんと行動にうつそう]]>
鼻水&咳
http://ichies.exblog.jp/2015540/
2006-05-02T23:15:06+09:00
2006-05-02T23:15:11+09:00
2006-05-02T23:15:11+09:00
sho_mizutani
しょうの日記&コラム
しかし、最近この僕の密かな決意を邪魔しようとしているものがあります。
鼻水!咳!
鼻水は、花粉症なのか、通年性のアレルギー鼻炎なのかわからないけど、医者からはアメリカ産のヘイフィーバーというやつかもしれない、ということです、そんなん僕の中で勝手にフィーバーされても困るわ!って話ですけどね。
やっぱりつらいですよ・・・しんどいし、イライラしますね、鼻水は。テンションも低くなって、誰ともしゃべる気が起こらない、って感じです。ぶんたも、「テンションの低いときのおまえはワラ人形よりつまんないぜ」と言います。
もう一つの咳。一応シンガーですから、喉のケアには十分気をつけているのですが、なるときはなっちゃうのです。万全がつくしたつもりですw咳もつらいですね~・・・早く歌いたいです。
僕の周りにも僕と同じように体調を崩している人が多いので、みなさん気をつけてください。]]>
小説 第4話 また立場は下
http://ichies.exblog.jp/1945709/
2006-04-27T16:18:57+09:00
2006-04-27T16:18:57+09:00
2006-04-27T16:18:57+09:00
sho_mizutani
しょうの小説
翔「あ、おはよう。いやね、最近ホコリが多いから・・・」
今思うと、なんであのときもっとマシな言い訳ができなかったのだろうと、思い返すたび後悔する。ねえ、あのとき、もっとちゃんと考えてものを言ってたら、今みたいにはならなかったのかな?思い返すたび、胸が痛むよ・・・(某少女マンガ風)
葵「そうですね、多いですよね・・・」
タカ「はじめまして!タカといいます!今後よろしくおねがいします!!」
こんな状況でも、しっかりと自己紹介ができるのは立派だ。空気が読めないのだろうか?
翔「ああ、よろしく。」
僕はズボンをはきながら答えた。
翔「なるほど。これで今回の仕事をする、3人がそろったわけだ。これからどうするかは、秘書から聞いているのかい?」
葵「はい。これからターゲットの某有名学習塾へ向かい、聞き込み調査をします。最初なので、まず生徒や講師たちからさりげなく話をうかがう、という方向で」
翔「なるほど。城を落とすなら、まず周りから、という感じだな」
タカ「違いますよ、酵素パワーのトップですよ!」
翔「それは服だろ!しかも白を落としてどうするんだ。白くしないといけないのに。」
タカ&翔「わっはっはっはっは!!」
葵「どうでもいいですよ。面白くないし。早く行きましょう」
この会話で、二人のキャラが大体わかった。そして、これからの立場関係も。
僕たちは早速仮眠室を出て、某有名学習塾へと向かった。]]>
ジャンルの悩み
http://ichies.exblog.jp/1945538/
2006-04-27T15:57:30+09:00
2006-04-27T15:57:30+09:00
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sho_mizutani
しょうの日記&コラム
まあ同じクラスになったからといって別にそこでバンドにとって有利になるとかは全くないんだけど・・・(笑 でもまあ友達の少ない僕としては大変助かっております。
僕はいつも授業を受けるときは基本的にボーっとしてるのだけど、最近は、「自分のやりたい音楽のジャンルはなんだろう?」ということをよく考えます。
好きなものややってみたいものというのは、必ずしもできることではないこともあります。たとえば、僕の声質だと、B'zやLINKIN PARKのような音楽は向きません。そういう得意、不得意を踏まえた上で、本当にやりたい音楽とはなにか、長く続けられる音楽はなにか、ということを熱心にしゃべりながら黒板に書き込んでいってる先生の目の前で考えています。
でもまあこればっかりは経験からしか答えは見つからないような気がしますが・・・
みなさんはもうすでに、これしかない!というジャンルを持っていますか?
近いうちにやりたい音楽を見つけて、みなさんの前で歌えたらいいな、と思います!]]>
進路・・・
http://ichies.exblog.jp/1770725/
2006-04-14T21:45:45+09:00
2006-04-14T21:45:45+09:00
2006-04-14T21:45:45+09:00
sho_mizutani
しょうの日記&コラム
先週、長い春休みも終わり、新学期が始まったのですが、始業式の日は妙にテンションがあがりましね。これから始まる、ある意味、新生活。高校3年生になった興奮。久しぶりに仲の良い友達と会えたうれしさといったものがうまく交ざりあって、その日は一日中しゃべってました。
さて、春休みは実家にいて、新学期が始まったら京都に帰る、というのが僕のパターンなのですが、まだ学校が始まって一週間もたってないのに、僕は今また実家に帰っております。
というのも、進路のことで親と相談しなければいけないからなのですが・・・本当の理由はケミストリーのコンサートに行くからです!!笑 今まで何人かのアーティストのライブに行ってきましたが、ケミストリーはそのなかでも一番楽しみにしていたアーティストです。これは本当に楽しみだ。また後日ライブの感動を伝えたいとおもいますw
もう高校3年生。進路で悩む時期です。まだ進路は決まっていません。いや、正確に言えば決まっているのですが、それは親が許さない、というのが現状です。これからどんどん話し合うと思います。現に、僕にはそれなりにちゃんとしたプランがあるので、そこまで悩むことではないのですが。しかし、今これを読んでくださっている同年代、あるいは同じような状況におかれている人達はどうなのでしょう。まだどの学部に行くか決めていなかったり、将来どういった仕事に就きたいか決まっていない人もいるかもしれません。僕もまだ決まっていない状況なので、正直にいうと別にこれといったアドバイスみたいなものはありませんw でも、今僕が思う、大事なことは、当たり前のことですが、焦らないこと。焦ってたいして好きではない職業、学部、勉強をしてしまっても、おもしろくもないし、人生がもったいないです。だから、僕はこれから焦らずにじっくり、真剣に将来のことについて考えて生きたいです。]]>
小説:第3話 秘書への逆襲
http://ichies.exblog.jp/1625317/
2006-04-05T16:41:00+09:00
2006-04-05T16:47:57+09:00
2006-04-05T16:41:34+09:00
sho_mizutani
しょうの小説
リサ「社長、おきてください」
そんなはずがない。秘書がここにいるはずがない。あれ?そもそもここはどこだっけ?目をあけて、あたりを見回すと、そこは会社の仮眠室だった。そういえばまだマンション決まってなかったな。
リサ「社長、もう12時ですよ」
それはそうと、なぜ彼女がここにいるんだろう?いや、それ以前に、なぜ僕はこんな起こされ方をしているんだろう!?僕の理想の起こされ方は、
「もう、起きなきゃでしょ~~」というかわいらしい起こされ方だ。そう、今みたいに布団の上から腹をドンドン蹴られながら威圧感たっぷりに起こされるのは決して僕の理想ではない。注意しなければ。社長として。
「も、もっとかわいく起こして・・・」
リサ「あら、ごめんなさい。つい昔のクセで・・蹴るつもりはなかったんですよ」
昔なんの仕事をしていたんだろう。
リサ「それよりも、社長、仕事ですよ。午後1時までに報告書をヘンリー社長に出さなければいけないんです。」
翔「なに!?なんで今頃言うのさ!?」
リサ「昨日言おうとしたんですけど、社長いきなり泣き出すもんで・・・」
翔「それは君が・・いや、なんでもない。どういう報告書を出せばいいんだ?」
リサ「この会社は情報収集の力と地域に密着していることを見込まれて、時々依頼がくるんです。」
翔「依頼?」
リサ「はい。例えば、ある企業からはライバル企業が今どんな商品に力を入れているか調べてくれ、という依頼もきますし、それこそ旦那が浮気していないか調べてくれ、という主婦からも依頼がきます。」
翔「そんなのもくるのか。まるで探偵みたいだな」
リサ「そうですね。そこで、今回依頼が来てまして、それを社長に調べてもらいたいんです。3人組のチームを組んで。報告書は誰とチームを組んだか、どういう依頼を引き受けたのか、という報告だけでけっこうです。」
翔「なるほど。社長自らに調べてほしい依頼なんて、相当なものなんだろうな~」
リサ「某大手学習塾からの依頼です」
翔「お~。え?塾!?」
リサ「はい。内容は、ある大学生の塾の講師と高校生の生徒ができてる、という噂があるので、真相をつきとめてほしい、ということです。」
翔「そんなこと調べるの?どうでもいいじゃん。勝手に付き合ってろよ」
リサ「その塾は恋愛禁止なんです。ましてや講師と生徒なんて、絶対タブーです」
翔「へぇ~。じゃあリサちゃん、僕と社内恋愛・・」
リサ「刺しますよ?」
翔「ごめん・・・」
なんて物騒な。しかも京都の塾の講師の話題が出た直後に・・・おっと。
翔「で、だれとチームを組めばいいの?」
リサ「もう時間がないので、私が選びました。後で伺いに来ますので、ここで待っていてください。では、私はほかの仕事があるので、失礼します。」
彼女がクルリと僕に背を向けた瞬間、僕は彼女のほうにむかって中指をつきたてた。ほんの冗談のつもりだった。
リサ「あ、そうそう、社長・・あ。」
翔「あ・・・いや、これは・・」
数分後、真っ赤に腫れ上がった頬を氷で冷やしながら、僕は呆然と床を眺めていた。もはや立場は逆転してしまったのだろうか?いや、出会ったときからそうだったのかもしれない。
翔「あれ・・なんだあの紙」
拾ってみると、それは名刺だった。「クラブエンジェルキッス」と書かれている。キャバクラの名刺だ。リサちゃんが落としていったのか?彼女しかまだこの部屋に入ってきてないのでから、きっとそうだろう。ん?もしかして・・・僕は急いで電話した。
翔「社長、今どこにいますか?」
ヘンリー「キャバ、いや、トイレ・・・今忙しいんだよ、君。あ、リサちゃん、はいはい、こんどバッグ買ってあげるから。え?わかった、シャネルね。悪いな翔、掃除のおばちゃんが話しかけてきてさ・・じゃあな」
どんな言い訳やねん。そうか、でも、これでわかった。リサちゃんは社長御用達のキャバクラではたいているんだ。よっしゃ!これはすごい弱みを握った!これであのドS秘書も怖くない!!この名刺が動かぬ証拠じゃ!わっはっはっはっは!わっはっは!
ガチャ
「失礼しま~す。このたびの依頼で社長とチームを組みます、葵といいいます。よろしくおねがい・・・あ・・」
・
・
・
気まずい雰囲気。僕は寝起きの姿のパンツ一丁で名刺を見ながら大笑いしていた。
どうする!?どうする俺!? 続く!!
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初めてのオリジナル曲!
http://ichies.exblog.jp/1608970/
2006-04-04T19:44:00+09:00
2006-04-05T00:44:18+09:00
2006-04-04T19:44:08+09:00
sho_mizutani
しょうの日記&コラム
曲としては少し切ない春の、和の雰囲気が出ている感じに仕上がったとおもいます。
数日前、なかなか寝付けなかった夜。気分を変えるため、頭の中でメロディを考え始めました。すると、お、これがなかなか良い感じのメロディーが出来たんですよ。そこで急いで起き上がって録音しました。
それがここのBBSでstone circleさんがオリジナル聞きたいな、といったのを見て、作曲に至ったわけです。BBSでも書きましたが、詞の一部分を公開したいと思います。
まずは説明を。 春、卒業していった3年生の先輩たち。僕は寮生活なのですが、当然そこの先輩たちも去っていくことになります。毎晩、にぎやかで、笑い声が絶えなかった明るい先輩たちがいなくなってしまいました。別れ際、荷物の整った人から出て行くのですが、中にはお別れを言えなかった先輩たちもいました。これから出て行く、という先輩を呼び止めて、あいさつをしようとしたのですが、ありきたりなことしか言えなくて・・・もっとたくさん言いたいことはあるはずなのに。
とりあえず、一番言いたかったのは「ありがとう」の言葉。
大学生になるにしろ、社会人になるにし、常に僕達の一歩先を行く存在。そんな先輩達は、これから何年たっても変わらずに尊敬の対象になるでしょう。 「春」のなかに、「別れ」の後の寂しさを感じている主人公。そんな曲です。是非、みなさんも自分自身を照らし合わせて下さい。
静かになったこの場所に 差し込む春の光
照らす人もいないのに 何を目指せば良いのだろう
責任をおりて違う立場になろうとするあなたたちに
さよならを告げたのは 初春の朝
歩くたびに見えてくる この季節の贈り物
はげましてくれている だけど今は・・・
空を見あげてあなたのこと思い出す
ありふれた日々が今では宝物に
春の風に乗せた感謝の言葉が
空っぽの心に響き返すのは
夢への扉を先に開いた あなたにまだ届かないから]]>
初めてのナゴヤドーム 意識の変換
http://ichies.exblog.jp/1572018/
2006-04-02T21:18:41+09:00
2006-04-02T21:18:41+09:00
2006-04-02T21:18:41+09:00
sho_mizutani
しょうの日記&コラム
ではウソをつく以外のエイプリルフールの過ごし方とは??ずばり、野球を見に行くことでしょう。僕は京都に住んでいるのですが、長期休暇中は実家の名古屋にいます。名古屋と言えば、中日ドラゴンズでしょう。開幕戦は逃してしまいましたが、二戦目のチケットが手に入ったので、名古屋ドームへ向かいました。野球観戦は初めてではなかったのですが、あまりに久しぶりだし、名古屋ドームへ行くのは初めてだったので、内心ワクワクしていました。
内野席の36番ゲートをくぐってグラウンドが目の前に現れた瞬間、ほんの少しだけ、息を呑みました。「緑色やな~!」本当にキレイな緑色がグラウンドに広がっていて、テレビで見るより小さく感じました。いや~しかし白熱した試合でしたよ。広島との対戦だったのですが、初回2球目からいきなりホームランを打たれて、その後も打たれ、初回でいきなり2点を奪われたのですが、終わってみれば3-2で中日勝利。良い試合でした。
さてここからが今日の本題。帰り道、隣で歩いていた親子の会話を聞いて思ったことです。
「今日は中日勝ったからたこ焼き屋さん大忙しだね」
「え~、なんで?」
「中日勝つとたこ焼き屋さんは大繁盛なんだよ」
え!?そうなん!?中日勝つとみんなたこ焼き買うん!?
これには驚きました。驚きすぎて一瞬顔が田中さんみたいになってしまいした。「北の国から」に出てくる、あの田中さんです。
僕は名古屋生まれですが、9歳のときにアメリカへ引っ越しています。これについてはまた今度詳しく書きたいと思いますが。
そう考えてみると、僕には「地元」というものがないんじゃないか?いくら名古屋で生まれたと言っても、今じゃ全然名古屋のこと知らないし、道案内だってできないし、現にたこ焼き屋が繁盛することだって知りませんでしたし。アメリカだって、アメリカ人が知ってて僕が知らないことはまだたくさんありますし、京都なんてまだ住み始めて2年弱です。
地元がない。つまり、帰るところがない。なんか寂しい気がしませんか?でも同情なんていりません。同情するなら金をくれ!!なぜなら、僕には僕を迎えてくれる人々がいる。しかも3ヶ所にも。その人達が集まるところが自然と僕の帰る場所になる。きっと、僕を迎えてくれる人達は僕のことを胸に焼き付けて忘れないでしょう。星になった僕を。
死んでね~~~~
あなたにもきっとあなたを迎えてくれる人達がいるはずです。ロンリーに思えたときは、こういう考え方も効果的なのでは?一度試してみてください。
今日は本当に良いことを言った]]>
小説:第二話 DDH京都支社とS女
http://ichies.exblog.jp/1549016/
2006-04-01T15:29:16+09:00
2006-04-01T21:54:40+09:00
2006-04-01T15:29:16+09:00
sho_mizutani
しょうの小説
彼女「な~、そこのリモコン取ってくれへん??」
翔「え~嫌や。すぐそこにあるやん。自分でとれよ」
彼女「めんどくさいんやも~ん。取ってや~!」
翔「俺だってめんどくさいわ」
彼女「取って~」
翔「嫌」
彼女「取れよ」
翔「自分で取れや」
彼女「・・・じゃあもう、うちみんなに自分が京都駅で迷子になって帰れんくなったのバラす・・」
翔「ちっ。わかったよ」
・
・
・
こんな恋がしたい 僕ってバカですか??
ハっとして目が覚めた。深夜のタクシーのなかで眠ってしまっていたようだ。なんて夢を見ていたんだろう、僕は。仕事のストレスか??こんな夢を見てしまうなんて・・・英才教育の弊害だろうか。でも、夢に出てきた女の子かわいかったなぁ。
ようやく京田辺についたが、もう夜も遅かったので、その日はホテルで泊ることにした。
翌朝、早速DDH株式会社京都支社へ向かった。
翔「へ~こじんまりとしてるけど、以外とキレイだな。」
この会社では僕が社長・・・にししし。もうニヤニヤが止まらない!
入り口には一人の女性が待っていた。きっと秘書だろう。
社長室にデカイ椅子に腰掛けた途端、僕は大きなため息を漏らした。大体荷物の整理もすんだし、ヘンリー社長に報告の電話でもするとしよう。
翔「もしもし?」
社長「あ~もっこりもこみち!?」
あんたいつからギャル男になったんだ!?
翔「はぁ・・あの、今ようやく会社につきました」
社長「おおそうか。どうだ?良い感じだろう、そっちの会社は」
翔「中もキレイなんでビックリしましたよ。そうそう、社員の子達もまたキレイで(笑)」
社長「なに!?今度詳しく教えろ。それより、もうすぐそっちの秘書がおまえに仕事を伝えにくるからな。準備しておけよ。」
翔「早速ですか?」
社長「なに。簡単な仕事だ。悪いな、俺は今忙しいんで、切るぞ。アディオスアミーゴー!!」
最後のフレーズの意味がわからない!やけにハイテンションだった。それに周りの雑音。間違いない、社長は今キャバクラにいる。弱みを一つ握った。
コンコン、とドアをノックする音。早速秘書のおでましか。
翔「はいりなさい」
「失礼します」
入ってきたのは、24歳くらいの若い女の人だった。なんでこんなにうちの会社は若くてキレイな社員が多いんだろう?答えはわかりきっている。ヘンリー社長がそういう子しか採用しないから。
リサ「支社長の秘書を勤めさせていただく、リサといいます。よろしくお願いします。」
翔「うん、よろしく。ところでリサ・・・ちゃん?」
リサ「はい?」
翔「リサちゃんはスピッツは好きかい?」
リサ「はい。大好きですよ。良い曲ばっかりですもんね」
翔「いいよね、あれ。得に寒いときなんか助かるんだから」
リサ「??」
翔「良く女の子が履いてるじゃん。」
リサ「そ、それは、あの・・」
翔「ってそれはスパッツやん!!」
・
・
長い沈黙が流れる。まだこの子にはレベルが高すぎたのかもしれない。なるほど、どうやらおしとやかな子のようだ。こういう子にはロマンティックなもので攻めるしかない。
翔「それはそうと、バレンタインデーもあっという間に終わっちゃったね」
リサ「はぁ・・・」
翔「そこでさ、なんでキスって、口で口をふさぐか知ってる?」
リサ「いえ・・」
翔「愛する2人に、会話はいらないからさ」
また沈黙か・・そう思った瞬間、
リサ「おまえの口をガムテープふさいだろか??え??」
わが耳を疑った。これではいけない。初日からこれでは。社長としての威厳を見せなければ。
翔「ごめんなさい・・・」
その日は一日中部屋の隅で泣いた。
スパッツのネタはそんなに面白くなかったのだろうか??
いくらなんでもドSは嫌・・・
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電車の中で
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2006-03-31T17:49:39+09:00
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sho_mizutani
しょうの日記&コラム
この前、ブンタ君の家に向かう電車に乗るときの話。今回彼の家に行くのは3回目だったので、この時間帯、この電車は混む、ということを前回の教訓から知っていた僕は、すばやく電車に乗り込み、運良く席に座ることができた。重い荷物を置いて、よっこらしょ、と席に座ったの良いが、ん?なんか臭い・・・隣を見ると、50代くらいの年配の男性が座っていた。はは~ん、なるほど。アイシー。これが年からくる、最近うわさの加齢臭というやつか。最初はあまり気に留めなかったのだが、耐え切れないにおいになってきた。うわ、くさ!いや、この男性に失礼なのだが、本当に臭い!あまりに臭すぎる。これは本当に体臭なのか?こんな体臭の人、かわいそうだろう。僕は思い切ってこのにおいが本当に体臭なのか、探ってみることにした。クンクン、とにおいをかいだのだが、あまりの臭さに顔をそむけてしまった。年配の男性からしたら、急に隣に座っていた少年が顔を近づけて、急にそむけるのだから、いい迷惑だっただろう。しかし!ドラマはここで急展開を迎える。そむけた僕の顔の目の前にはなんと、若いサラリーマンのお尻があった。これか!!こいつか!!どうりで少し卵臭いと思った!卵臭い体臭があるはずがない。真犯人を見つけた僕のなかのコナン・ドイルはきっと大喜びしているだろう。だが僕自身の方はこみ上げてくる怒りをおさめるのに必死だった。この人にも悪気はないのだろう。しかしモラルはどうなる?
バレなきゃ別にいいだろう。周りで見てる人達にわからなければ問題ない。
このような自分本位の考え方が、彼等の知らないところでさまざまな被害者を生んでいる。今回の場合、僕はガスの被害者となった。あの時、僕がきちんとあのサラリーマンを叱っておけば、あの人のためにもなったかもしれない。でも僕はそんなことはしない。周りにいる大勢の人達の目の前で恥ずかしめさせたって、かえってサラリーマンのストレスがつのるだけかもしれない。
現代人が欲しているのは、優しさだ。叱ることもやさしさだが、ストレスを溜めさせるような叱り方はいけない。どんな人にだって、優しさが教訓となるはずだ。
電車から下りるとき、僕は彼の便意が良くなって、二度とこのようなことがおきませんように、と願いを込めて、もっていたスーツケースの角で彼のケツにカンチョーをした。
とりあえず年配の男性に謝らないと]]>
小説:第一話 さらばDDH株式会社
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2006-03-31T16:25:31+09:00
2006-04-01T00:29:55+09:00
2006-03-31T16:25:31+09:00
sho_mizutani
しょうの小説
コンコン、とドアをノックする音が聞こえた。誰だろう?秘書の森脇君ならさっき来たばっかりだし・・・とりあえず、どうぞ、と声をかけた。
「失礼」
威圧感たっぷりで入ってきたのは、なんと社長だった。部屋の空気が一瞬にして緊張につつまれる。僕は急いで深くもたれかかっていた自慢の皮製のイスか飛び上がり、萎縮して言った。
翔「しゃ、社長!用があったのでしたらそちらに伺いましたのに」
社長「いやなに、少し歩きたかったしな。どうだ翔、外へ散歩でもいかんか」
外はポカポカ良い天気だし、なにより社長の命令だ。断る理由がない。二つ返事ですぐに社長と京都の街へ散歩に出掛けた。
ビルから出たらすぐ近くに川原がある。夕日が地平線に沈もうとしているなか、僕たち2人は川原の土手をあるいた。
社長「本当にいい天気だな~!暖かくなってきた。暖かいと嬉しいことがたくさんあっていいよな」
翔「陽気な気持ちになりますもんね」
こんな風に社長と歩くのなんて久しぶりなので、緊張してうまく話しを膨らませれない。あ~、こんなとき会話が上手は人が羨ましい。
社長「女も薄着になるしな」
・・・・社長はエロかった。
翔「上から覗き込むとブラジャー見えますもんね」
僕はもっとエロかった。
社長「ははは。このエロガキめ。」
それから社長はしばらく周りを眺めた。
いや、探そうとしないでください!
社長「それより、おまえがここに来てからもうだいぶたつな~。もう何年目になる?」
翔「そうですね、僕が社長に拾われたのが5歳のころで、今17歳ですから・・」
社長「もうそんなに経つか。お前は本当に有能で、良く働いてくれているよ。お前みたいに飲み込みの早いやつは初めてだ。」
翔「いや~そんな。おだてても何もでてきませんよ」
社長「その証拠にもうおまえは俺の会社でも幹部だ。」
僕はこの社長(名前をヘンリーという)に幼い頃、後継者の育成、という理由で教え子として招かれた。以来、さまざまな英才教育を受け、小さいころからこの会社で色々なことを叩き込まれてきた。社長に対する言葉使いもその一つだ。
ちなみにこの会社、普通の会社ではない。日本中のあらゆる情報を収集する、いわば日本版CIAみたいなものだ。それが会社という形で運営されている。実のところ、この会社の本部はアメリカにあり、それが世界各地に支部を設けている。僕が勤めているこの会社は日本支部、というわけだ。それでヘンリー社長(日本人とのハーフ)がこの日本支部の社長をしている。名前はDDH株式会社。団地妻(D)大好き(D)ヘンリー(H)の略。もう一度言おう。社長はエロい。
翔「それもこれも社長の教育のおかげですよ」
たとえ社長がエロかろうが、このひとは偉大な人なのだ。持ち上げておかないと。
社長「にっしっしっし。そうじゃろう?」
キャラが良くわからない!
社長「だが、いかんせんおまえは、コミュニケーション能力に欠けている。聞く話によると、仲のいいやつらと一緒にいると素の自分をだしてバンバンしゃべっているそうだが、どうも俺の前だと静かなようだ。」
翔「そんな、めっそうもございません」
社長「そのしゃべり方がそうだろうが!俺はおまえが誰に対しても素の自分が出せるようになってほしいんだ。だから、しばらく俺から離れる必要があるようだ」
そんな・・・いままで12年間慣れ親しんできたこの会社をはなれるなんて・・・仲良くなった人たちもたくさんいた。もう一つの家族、家みたいなところだった。
社長「転勤だ。」
翔「ど、どちらへ・・・?」
社長「情報収集能力を養うということは、地域との密着は必要不可欠だ。そういった意味でも、なるべく小さな町のほうが良い。近いうちに京田辺支社ができる。おまえはそこへ行け」
京都府京田辺市は、京都から電車でおよそ20分弱のところにある。・・・転勤と呼べるのだろうか?というよりそんな近所に同じような会社造る意味はあるのか?
社長「おまえはそこの支社長だ。」
し、支社長!?嬉しさと寂しさが複雑に胸の中で絡み合う。慣れ親しんだこの町、会社と離れるのはさみしい。しかし、目の前に転がり込んできた支社長というポストに、心が動かないわけがない。きっと社長秘書がつくんだろうなぁ。若くて美人な子だったらいいな。今よりもっと部下ができるわけだ。きっとそこには新しい出会いが待っている。この転勤はポジティブに受け止めるべきだ。
翔「いってきます」
僕はハイピッチで引越しの支度をしていた。いってきますとは言ったけど、まさか今日中だなんて!!近いうちにできるって言ったじゃないか。ヘンリー社長はハーフだから日本語が弱いんだ、きっと。デスクの上を片付けている最中、電話がなった。有田君だ。彼とはもう長いことこの会社で一緒に働いている。親友みたいな存在だ。そうか、僕の転勤のことを知って、電話をくれたのか。
翔「もしもし?」
有田「よう翔、聞いたぜ」
翔「そうか・・」
有田「これから寂しくなるな。おまえがいなくなったら、一体誰がほかに俺と一緒に近所をピンポンダッシュするんだよ」
翔「一回もしたことないよ(汗)まあ、俺だってみんなとはなれるのは寂しいよ。でも、転勤先にもいい出会いがあると信じてるし、前向いて生きてかなくちゃな」
有田「ああ、そんなことより、聞いてくれよ!」
そんなことより?もう僕の話はお終いなの?いや、なにか大変なことがあったのかもしれない。これは聞いてやらなければ。
有田「エビちゃんのカレンダーと、浅田美代子のカレンダー、どっちを買うほうがいいかな?」
僕は有田とはまるで兄弟のように10年間つるんできたつもりだ。彼のユーモアには癒されることもあったし、一緒にいて退屈しなかった。それは彼にとっても同じだとおもう。そんな親友の転勤の話より、エビちゃんと浅田美代子のカレンダーのほうが大事だというのか!?しかも浅田美代子のカレンダーなんて売ってないだろうし。
翔「エビちゃんはだめ。俺がもう持ってるから。あのこは俺の。」
ようやく支度が終わったときは、夜の12時だった。タクシーでいくしかないな・・・・
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